楽譜の読みやすさを追求したタブラチュア譜

音楽を習得しようとする際に、多くの人が感じる問題として、読譜があげられます。

ある程度練習をつみ、楽譜の読みに慣れてしまえば、スラスラと読めるのですが、そうなるまでが大変です。


なにしろ、目で楽譜を追い、五線譜に書かれた音符や記号を判別しながら、同時に身体を動かさなくてはいかないからです。

これは、音楽や楽器に取り組み始めたばかりの人にとっては、至難の技であり、読譜に躓いたまま、音楽の練習をあきらめてしまう人々さえいます。

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入門者にとって難しい読譜を簡易化しようという目的で生まれたのが、タブラチュア譜です。
これは楽譜の表記法の一種で楽器固有の奏法を文字や数字で表すものであり、演奏者は楽譜を読むことなく、多くの場合、下の部分に併記されたタブ譜を読むことによって、演奏の簡易化がはかられます。
よく知られているものとしてギター用のタブ譜があり、そのことから比較的歴史が浅いのかと思いきや、タブ譜の期限は紀元前2世紀のギリシアまで遡ります。


古代から、いかに多くの人々が楽譜の読みに抵抗を感じていたのかが測られ、歴史の中の面白さが感じられます。

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しかし、音楽家のためだけのものであったタブ譜が、一般の音楽愛好家にまで広く知られるようになったのは、やはりギター用の楽譜としてです。弦楽器、特にロック音楽の出現後は、その奏法自体も多様化し、音階だけでは表せないニュアンス的なものまでも楽譜に表現する必要が出てきました。その際に五線譜に一本を加えた線をそれぞれの弦に見立て、押弦する位置を数字で表したタブ譜は最適であり、本来の楽譜に比べスペースに余裕があるため、細かなギター独自の支持記号を書き込むことによって、より演奏支持が伝えやすく、また、解りやすいものとなりました。

しかし、タブ譜の流行は良い面ばかりではありません。演奏の簡易化が測られ、音楽の裾野が広がる反面、一目で必要な情報が得られるタブ譜だけに注目し、本来の楽譜を見ない、というプレーヤーが続出しました。
そのため、タブ譜を読み楽器を覚えたミュージシャンの中には、プロでありながら、読譜が出来ないという人々も多く存在します。

タブ譜の簡易性と有意性は疑いのないものですが、それだけに頼らずに本来の読譜も意識的に身につける努力も必要です。